「縁のある会社なら私の良い所を見つけてくれるはず」と受け身の職務経歴書を作っていませんか?
過去の私はそう信じて職務経歴書で上手に自分をアピールできていませんでした。
しかし職務経歴書は「スキルと経験のポイントはここ!」と具体的にアピールする書類です。
今回は私の経験を元に仕事の経歴が最大限に伝わる職務経歴書作りの各項目ごとのポイントを解説します!
学校を卒業して何年か働いていれば必ずスキルと経験がありますので職務経歴書で上手にアピールすれば面接の通過率が上がります。
私は200社以上の会社に応募をして転職を10回以上経験してきました。
職務経歴書は100回以上は作り変えてきたよ!
職務経歴書が書けない方、もっと良くしたい方も是非見ていってくださいね。
はじめに
各項目の作り方を説明する前に、職務経歴書全体について2つお伝えします。
- 職歴は逆時系列(職歴は新しい順)
- 職務経歴書は2枚まで
職歴は逆時系列で
諸説ありますが私は職歴は新しい順で書く事をお勧めします。
理由は新しい職歴を先に書いた方が最新の経験やスキルが上に来てアピールになるからです。
時系列だと低いスキルから先に書くことになり最新スキルの職歴が目立ちません。
ちなみに外資系や海外では職歴は逆時系列で書くことが多いです。
私が外資系企業で面接官をしていた時も時系列の職務経歴書は見たことが無く、転職エージェントからも逆時系列をお勧めされました。
とはいえ古い職歴から書いた方がアピールできると思った場合は時系列でも良いと思います。
職務経歴書は2枚まで
2枚以上に長々と書いても会社は読んでくれません。アピールしたいポイントも良く分からず書類選考で落とされます。職務経歴書は1〜2枚に収めます。
この記事で詳しく説明しています。
それでは職務経歴書の書き方を項目ごとに解説します!
職務経歴① 会社情報・職種・在籍期間
職務経歴の項目は一番大事な部分なので3項目に分けて説明します。
まずは「職務経歴① 会社情報・職種・在籍期間」の書き方です。
ここはほぼテンプレなので難しくありません。
必要ないと思った経歴はまとめてOK!見やすさ重視です。
会社情報【ググれば出てくる】
会社情報は会社ホームページの「会社概要」に大体載っています。
「会社名 会社概要」でネット検索すると出てきます。
下記4点を書きます。情報が無い場合は自分で考えて書いてOKです。
- 会社名(省略しない)
- 会社の事業内容(簡単に)
- 従業員数
事業内容でどんな商材を扱っているか、従業員数でどれくらいの規模の会社で働いていたかが伝わります。とっても大事な情報です。面接官の判断材料になります。
会社名だけだと情報が足りません。
■ダメな例
ハチサン株式会社
漠然としててイメージ湧かないなぁ
■良い例
ハチサン株式会社 事業内容:アパレル販売及び輸出入 従業員数:約100名
洋服などを海外から輸入してるんだ。中規模の会社か!ウチと似ているな(となるかも)
*派遣社員の方は就業している派遣先の情報を先に書きます。
ハチサン株式会社 事業内容:アパレル販売及び輸出入 従業員数:約100名 /派遣元 株式会社バゾナ
職種や部署の情報
職種や部署を書きます。会社の組織の部分です。
- 部署
- ポジション/役職(省略可)
- メンバー数
メンバー数は規模感が伝わるので書きます。数の大小でどちらが印象悪くなるなどはありません。
■役職なしの場合
カスタマーサービス部 メンバー数:2名
■役職がある場合
経理部 財務課 課長 メンバー数:7名
メンバー2人と7人のチームはだいぶ雰囲気変わるね
*外資系はポジション名がある場合が多いので記載します。
在籍時期と期間
ここのポイントは在籍の期間も書く事です (「X年0ヶ月」の部分)
在籍期間がないと面接官がいちいち「何年働いてた?」と考えることになってしまい手間です。
短い在籍期間は書きたく無いですがどうせ分かることなので書いた方が印象が良いです。
■在籍期間例
XXXX年00月~XXXX年00月 (X年0ヶ月)
X年と長い間勤めてるんだね
職務経歴② 業務内容【重要】
次に「職務経歴② 業務内容【重要】」の書き方を説明しますね。
業務内容はすごく大事だよ!
業務内容は結構迷うところだと思いますが下記のポイントを押さえるとだいぶハードルは下がって作りやすくなります。
- 既にある業務内容を元に作る
- キーワードを入れて書く。キーワードはあなたと求人との共通点
- 厳選した業務内容を書く。全部を書かなくてOK
- 箇条書きにする
- 具体的な数字・名称を入れる
説明しますね。
既にある業務内容を元に作る
業務内容をイチから作ろうとしていませんか?
実はあなたが過去・現在働いている業務内容は既に誰かが作ってくれています。
まずは下記を探してみてくださいね。
- 自分が応募した時の募集要項
- 前任者からの引き継ぎ書
- 同業種の募集要項を転職サイトで探して使えそうな項目を真似する
キーワードを入れて書く
既にあるものを元に業務内容を作ったらキーワードも入っているかチェックします。
ここで言う「キーワード」とは「あなたと求人の共通点」です。
「求人票にある自分と同じ経験やスキル」を職務経歴書に入れると会社が興味を持つのでなるべく多く入れます。
やり方を説明しますね。
キーワードの探し方と盛り込み方法
自分と同じ業務やスキルを求人から拾う
拾った言葉がキーワード
拾った言葉(キーワード)はなるべく変えずに自分の業務内容に盛り込む
管理人はちの場合
下記のような求人があったとします。
■求人票(例)
- 中級以上のエクセルスキル
- 2年以上の貿易事務・サプライチェーンの経験
- ビジネスレベルの英語
- 社内システム(Sales Force)の経験
■自分の業務内容に盛り込んだ例
- エクセル(Pivot Table)
- 輸入貿易業務
- 英語(メール・Teams会議) 業務の50%で使用
- 社内システム(SAP)使用
こんな感じで求人票と同じ言葉も入れて自分の業務内容を作っていきます。
会社は求人と似たスキルや経験が並んでる職務経歴書を見たら面接の機会を作ってもっと話を聞きたいと思うはずです。
厳選した業務内容を書く
全部の業務内容を書く必要はありません。たくさん書きすぎるとアピールしたい業務が埋もれてしまいます。
まずは業務を思いつく限り書いて、その後に厳選したものを残します。
■業務内容の量の目安
- 4行くらい・・・見栄えがいい
- 10行くらい・・メインの経歴や長く勤めた場合はこれくらい
- 1〜2行・・・・古すぎる経歴や短期間の経歴は少しで十分
箇条書きにする
文章ではなく、パッと一目でわかるように業務内容は箇条書きで書きます。
「単語」や「名詞止め」を使うとスッキリ見えます。
名詞止めの例:「〜の指導」「〜に従事」「〜を担当」など
具体的な数字・名称を入れる
大事な業務には具体的な数字や名称を入れます。
ここでいう「具体的な名称」とは使ってるソフト名や業務の名称です。
具体的な数字と名称で「どの程度か」を示すことができますので会社は「どの程度出来る人」なのか具体的に想像できます。
抽象的だと何をしてきたかイマイチ伝わりづらく「本当は良く知らないんじゃないの〜」と思われてしまいかねません。
■イマイチ伝わらない例
- エクセル
- 貿易業務
- 英語
- 社内システム使用
漠然としててよく分からないな〜あまり出来なそう?
■具体的な数字・名詞が入っている例(太字が具体的な数字や名称)
- エクセル(Pivot Table)
- 輸入貿易業務
- 英語(メール・Teams会議) 業務の50%で使用
- 社内システム(SAP)
50%は英語を使用、英語は結構できそうだね。エクセルもPivotまでできるから・・・
うちの業務も楽々こなしてくれそうだ!
具体的な数字と名称を入れて面接官にアピールしましょう。
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以上5ポイント「職務経歴② 業務内容【重要】」の書き方でした!
職務経歴③ 実績【自分評価でOK】
その会社での功績や実績を書きます。自己評価や人に感謝されたことでもOKです。
「よくやった」「頑張った」ことを実績として書くのが良いでしょう。私はそうしています。
■実績の例
- 社内で◯◯賞受賞
- 一番大変だった業務
- 分かりやすいプレゼンで売り上げ0%アップに貢献
- 規模の大きなプロジェクトのリーダーの経験(○人、○ヶ月、◯円の規模)
- 新部署や会社を立ち上げメンバー
- ○ヶ月で売り上げ目標の○%を達成
- 業務の効率化・仕組み作りによりチームの慢性的残業の解消(週0時間から0時間削減)
■管理人はちの場合
・新規事業の立ち上げ。ゼロからフローやルール作りを2名で構築し3ヶ月で運用まで実施
・関係部署との良好な関係を構築。説明会を開きプロセスのスムーズな移行を実現
うちの会社でもこういう成果を出してくれるかも(期待)
■「実績」文の締め方例
活かせる能力・経験
能力の集大成をこの項目で作ります!
全ての会社での業務内容から重要な経験やスキルをピックアップしてできることをアピールする項目です。
箇条書きで、具体的な名称を入れることを忘れずに。
■「活かせる能力・経験」購買の管理人はちの例
- ●●(専門)の知識と経験。
- 関連部署との円滑なコミュニケーション
- 納期調整やプロジェクト進行などの調整業務
- データ分析(適正在庫、売上レポート・ランキング等)の作成
- MSソフト:Word、Excel (関数・マクロ)、PowerPoint 、Power Automate、Forms、Outlook
- ERP(社内)システム:SALESFORCE, OBIC などの使用経験
- 英語:TOEIC900点 。メール、会話。
自己PR
「活かせる能力・経験」と「自己PR」は似てますが、自己PRは「強みを一言で表すなら」です。
違いは
- 活かせる能力・経験・・・できることリスト
- 自己PRは「PR」・・・強みの意味合いが強い
自己PRはパッと見て何に長けている人なのかがわかります。
作り方
応募する職種で自分が発揮できることを書き出す
例えば営業職の場合は「交渉力」「分析力」など
Step1の中から3つ厳選する
厳選した3つの言葉に補足説明文を入れて完成
管理人はちの例(職種:購買)
■自分の能力3つをピックアップ
- 自主的に行動する(プロアクティブ)
- 分析力
- ポジティブ
■補足説明を入れて「自己PR」完成
- 自主的に行動する:プロアクティブに業務を進め、情報共有しながら全体のゴールを目指すことができます
- 分析力:新規事業立ち上げで培った情報取集力を生かし物事を戦略的に分析し、問題解決や交渉をします
- ポジティブ:ネガティブな出来事があっても決して翌日に持ち越すことはありません
自己PRの単語と文の締め方例
■能力を表す単語
- 交渉力、ヒアリング
- 発想力
- 分析力、管理能力、問題解決力
- 実行力がある、行動力がある
- 自主的に行動する(プロアクティブ)
- 改善マインド
- 決断力、リーダーシップ
- 納期を守る
- ポジティブ思考、打たれ強い
- コミュニケーション能力がある
- 失敗から学ぶ
- 努力家なこと
- 柔軟性がある(フレキシビリティ)、臨機応変、素直さ
■「自己PR」文の締め方例
学歴・資格など
下記の項目を記載します。
- 最終学歴(大学以降は全ての卒業歴を記載する)
- 資格
- ワーキングホリデー・海外滞在暦
*海外滞在歴は資格ではないですが他に書く欄がなくわざわざ項目を作るまでもないので入れています
■学歴・資格など(例)
・●●大学 ●●学部 卒業 0000年00月
・日商簿記検定試験2級 取得 0000年00月
・米国滞在 0000年00月(Xヶ月)
プロジェクト
最後の項目、あと一息です!
プロジェクトは無くても良いですが、私は転職エージェントに勧められて作りました。
この項目は箇条書きではなく2〜5行の文章にします。人間味を出すためです。
どんな仕事をしてきたか面接官が想像できるエピソードにして実際に会って話を聞きたい(面接)となるように工夫します。
■プロジェクトの例
- 業務内容の実績を深掘りしたもの
- 大変だったプロジェクト
- 社内で賞を取ったプロジェクト・感謝された出来事 など
- 仕事に関連するボランティア活動(学生時代のプロジェクトなど)
■プロジェクトの例文
XX社へ特注システムPC10,000台導入(20XX年〜6ヶ月) -株式会社●●
特注・数量が多い・納期・予算がタイトという難しいプロジェクトでした。
中国工場と営業と何度も交渉をして「できる・できない」を整理し、コストと納期を考慮した輸送方法や出荷台数のスケジュールを立てました。また、優先順位と情報共有を常にできるように工夫し関係部署とミーティングもしながら調整ました。結果は予算と納期通り納品でき会社利益も●%確保することができました。
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以上になります!お疲れ様でした😊
最後に
この解説をしようと思ったきっかけは私の夫(外国人男性・30代前半)の転職準備がきっかけでした。
日本語の作成を手伝おうと彼が作った職務経歴書を見てみたら、会社名と簡単な業務内容しか書いてない!
何も伝わってこない職務経歴書でした。
せっかく素晴らしい経歴を持ってるのにこれじゃ書類選考にも通らないよ・・・
手直しして会社に応募したところ書類選考に通り無事希望の会社に就職出来たのでした。
あなたも勿体無い職務経歴書の書き方をしていませんか?
この記事を見てあなたの仕事経歴の魅力がアピールできる職務経歴書を作ってもらえたら嬉しいです。
書類選考が通って希望の会社に転職できますように😊
最後まで読んでいただきありがとうございました!
職務経歴書全体をささっと見直したい方はこちらの記事もどうぞ
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